「これにする」
ボクがそう言うと、シンは満足気に笑う。けど、それを手に取らず店の出入り口を目指して歩き出せば、シンは驚いていた。
「え、おいっ。買わないのか?」
シンは呼び止めるように慌てて尋ねてきた。ボクは振り返る。
「うん。今日は見にきただけだ。値段知りたかったしね」
「金持ってねぇ訳じゃないんだろ?」
「まあね。けど、今ボクが持ってるのは、奴等に与えられた金だ。自分で稼いだものじゃない」
奴等、と言ったがシンに解るだろうか。シンを見ればある程度理解している風な表情だった。今井から『あの日』の事をこと細かく聞いたのかも知れない。
「何とかして稼いでからにするよ」
そう言って再び歩き出そうと一歩を踏み出せば、またシンに止められた。
「なら貸しといてやるぜ? 返せた時に渡せばいいじゃねぇか」
「いい」
「ハハ、そう言うと思ったけどな。まぁこんなに在庫あるしな、次回でも十分残ってるだろ」
シンはそう言って棚に並ぶ在庫をゴソゴソと漁ってボクに見せてきた。
わざわざ見せてくるなよ……無くなってたら困るけど十分ある所を見せられるのも複雑だ。
ボクがそう言うと、シンは満足気に笑う。けど、それを手に取らず店の出入り口を目指して歩き出せば、シンは驚いていた。
「え、おいっ。買わないのか?」
シンは呼び止めるように慌てて尋ねてきた。ボクは振り返る。
「うん。今日は見にきただけだ。値段知りたかったしね」
「金持ってねぇ訳じゃないんだろ?」
「まあね。けど、今ボクが持ってるのは、奴等に与えられた金だ。自分で稼いだものじゃない」
奴等、と言ったがシンに解るだろうか。シンを見ればある程度理解している風な表情だった。今井から『あの日』の事をこと細かく聞いたのかも知れない。
「何とかして稼いでからにするよ」
そう言って再び歩き出そうと一歩を踏み出せば、またシンに止められた。
「なら貸しといてやるぜ? 返せた時に渡せばいいじゃねぇか」
「いい」
「ハハ、そう言うと思ったけどな。まぁこんなに在庫あるしな、次回でも十分残ってるだろ」
シンはそう言って棚に並ぶ在庫をゴソゴソと漁ってボクに見せてきた。
わざわざ見せてくるなよ……無くなってたら困るけど十分ある所を見せられるのも複雑だ。

