I love you に代わる言葉

 ボクは目を閉じた。……複雑だ。満足と後悔が両方混じり合う。よっぽど大切にされていた写真なんだろう。数年前の姿が、とても綺麗なままで残っているから。

『私 は 生 き る』

 あれは、こいつに向けたものだったんだろうか。
 失恋のショックは、それ程に、大きかったのだろうか。
 目を開けて、二人をぼんやりと見つめる。恋心の居場所を一瞬、失いかけた。
 さらっと風が髪を揺らす。直後、スルッと写真立てが手から滑り落ちて、ボクはハッとした。
 ――しまった……!
 そう思った時にはもう遅い。落下した写真立ては隣に置いてあったオルゴールに当たり、オルゴールも床に落下する。あっと思う間もなく、それはガシャンッと音を立てて割れた。