私が生まれる5年ほど前

皇室では皇帝の妃たちが次々と子供を産み

国民の間で世継ぎ争いの話題が持ち切りだった









しかし



第一王妃が生涯として最初で最後に産んだ子供は
皇室に衝撃を与えた



そして
国民も認めることをせず
恐れ続けている







代々皇族だけに受け継がれる


青みを帯びたブラウンの髪と


それに相応しい紺碧の瞳








彼には無かったのだ







−その闇のような瞳








真っ黒いアクマ