「いやー、未蘭にも可愛いとこあるね」





「う……」





「それはズバリ、恋だよね」





「う………は?」





うーんとよし、もう一回言ってもらおう。





「だーかーらー!!恋だってばぁ!!」





「ちょ、しーっ!!」





一斉に皆の視線が私に集まる。





女子は目を輝かせては、ヒソヒソと話始める。





男子は別にって感じでまた友達と喋り始めた。





まあ、男子だしね。





恋ばなに目を輝かせてきてもキモいだけだしね。




その中で男子友達と喋っていた杏くんは





他の男子とは違く、じっと私を見てきた。





目が合うけど、じーっと見られてるので恥ずかしい。





「杏ノ原?」





名前を呼ばれてハッとしたのか、杏くんの目線は私ではなく話し相手に向かった。