『その通り。札を渡すことによって常世の人間にも姿が認識されるようになる』

へぇー。小鬼が納得したところで少女はため息をついた。

『なんで鬼のくせして知識がないの』

『おいらたち子供だもーん』

『…ただし、同じ見習い神には姿を認識できるようになっおる』

『ほおほお』

『まぁ、じゃないと契約者争いが起きるからね』

『面倒なんだねぇ』

そう言った小鬼がはたといった様子で少女を見上げた。