「さっきから、一人で何、ぶつぶつ言ってんの?」


ぶつぶつ?!


ぶつぶつ言ってたの?


私?!


「僕、風邪ひいてないよ。


僕は年に一回、ひくかひかないかくらいの


健康な体を持ってるんだ。


それから、僕みたいな高貴な人間が


高校初日に、風邪なんて、


みっともないこと、するはずないだろう?


君と違って、僕は頭がいい。


そして、顔もいい。


よって、僕はモテる。


だから、常に女の子たちに囲まれているんだ。


僕は風邪をひいているわけでもないし、


恥ずかしがっているわけでもない。


君のバカさ加減に絶句していたのさ。


こんな人が隣だなんて、


先が思いやられるな………。


いいかい?君?


必要最低限、僕に近づくな。


いくらバカな君だって、


理由くらい、分かるだろう?


バカな君と話していれば、


僕まで、バカだと思われる。


そんな屈辱には耐えられない。


分かったな?


それじゃ、僕は屋上に、


呼び出されてるので。これで失礼。


あぁー。


どっかの誰かさんと違って、


僕はモテるから、何かと


苦労が耐えないんだよー!フッ。」