今日から練習が始まる。

ゲーム機事件があった為私は信用されてない。

そのせいなのか誰一人として私の言葉に耳を傾けようとしない。

「練習しよ?」

私が言うが、

「するかよ。

しなくても優勝出来るじゃん?」

と玲央が言う。

みんなの頭の片隅に必ずあるこの考え。

体育祭の時。
いざこざがあって全然練習しなかった。
それなのにあっさり優勝した。

あそこで負けてたら
きちんと練習してくれてたのかな?

優勝出来たのはまぐれだよ。

たまたま相手の調子が悪かっただけ。

「今日はもう帰ろーぜ!」

クラスの誰かが言った。

「そうしよっか。」
「マジ無駄な時間を過ごしたわーw」

無駄なんかじゃない。

そう信じたかった。