「で、なに?」
何か用?、と冷たくいい放った。
みことはあの日から俺に冷たくなった
「今から言うこと、
教えてくれたら別れる。」
「!……ホントに!?」
「あぁ。」
「みことの過去が知りたい。」
「……………。」
「言ってくれたら別れる。」
「あんまり言いたくない。」
「俺は言いふらさない。」
みことは口を開いた。
「……中学2年生の頃彼氏がいた。
私の家は母子家庭で大変だった。
彼氏の家は両親ともに大切にされていて裕福だった。
私の家と正反対だった。
誰もが、母子家庭の子供と想像したら
いい子にならないでしょ?
どうせ離婚だろ、って思うでしょ?
私の親は違った。
離婚なんかじゃない。
お互いの愛があったのにそれは引き裂かれた。
母は私のために一日中働いた。
私は母のために必死で頑張った。
母子家庭だからって馬鹿にされないように。


