「私はこの人を利用したんだから…。」
「なに言ってるの!」
「…俺は、みことさんがここを離れる理由がわからないです。」
「だって!私のせいで怪我したんだもん!私はここに居ちゃ駄目なの!」
「みぃちゃんがここからいなくなってもあの事実は消えないよ。」
さおりさんも口を開く。
俺と同じことを思っていた。
そしてさおりさんが
「みぃちゃんがいなくなったら一真が体を張った意味がないでしょ?」
「みぃちゃんが居ることで一真は生かされてるの!」
「けど…………。」
「俺には、みことが必要!みことが好きだし、結婚したいと思ってる!」
「今、ここから居なくなったら俺の12年間の想いはどんなるんだよ!」
12年間、それは俺の2年間と比べることの出来ない時間だ。
「澤田くんを傷つけたし…。」
「俺はいいよ。」
「澤田くん、ごめんね。」
「謝られるのより感謝されるほうが俺は好きなんだけど…。」
「じゃあ、ありがとう!!」
みことは俺に眩しすぎる笑顔でいい放った。


