「さおりさん?今さおりさんの家の前に居るんだけど…。」
トントントン
ガチャ
「あーら!いらっしゃい!!……隣の方は?」
俺と自分の息子が似てることに驚いたんだろう。
「とりあえず上がって!そこのあなたも!」
「お邪魔します……。」
俺は家に上がった。
「っ!……沢田くんっ!?」
みことが驚いた顔で俺を見る。
学校のみこととは違い化粧などもしていて大人っぽかった。
その隣にいる人は、悲しいくらい俺にそっくりだった。
「…おぉ!俺に似てる!!」
「そうだね……。」
みことは悲しそうに答える。
「そこに、座ってね。」
みことと真正面の場所へと案内された。
沈黙が続く。
今この場所へいるのは
みこと、元彼、その両親
みことの母親、俺だ。
「とりあえず、紹介するわね!」
沈黙を破ったのが、みこと元彼の母親だ。
「私がさおりで、この人が私の夫。弘和さん。」
「そして、息子の一真。みんなからは真ちゃんって呼ばれてるの。」
「みぃちゃんとみぃちゃんのお母さんのかなさんね。」
「あなたの名前は?」
「澤田光です。」
「光くんね!」
「澤田くん、なんで来たの?私が手紙を書いたから?」
「みこと!お友だちに向かってそれはなに!?」
「友達じゃないよ……。」


