「心和にずっと謝らなきゃいけないとは
思ってたんだ。」
彼はこちらを向くことなく、
語り始めた。
「奈悠美から紹介されて、
しかも女の子扱いされてさ。
でもそれでもいいと思ったのは、
おまえが好きだったからなんだよ。」
私は彼に酷いことをしたんだ…。
「陽翔と連絡が取れるようになって、
おまえが苦しんでるって知った。
でも…。
昔みたいに俺は女の子としては見られない。
でも思ったんだよね…。」
彼は立ち上がって、
歩み寄ってきた。
そして私の頬に手を添えた。
「友達以上になりたい、
俺を好きにさせたいって。」
思わず見とれてしまいそうな、
彼はそんな目をしていた。
心臓は加速する一方だ。

