暫く考えたけど、
やっぱり思い出せなくて…。
「まぁいいや。
華ちゃんこっちの子着替えさせて?」
と龍哉さんはさっきの女性社員に声をかけた。
コクりと頷き顔を赤くした彼女は、
私をスタッフルームに連れていった。
スタッフルームは、
まるでモデルさんの楽屋みたいだった。
「申し遅れました。
スタッフの湯島華です。」
華さんはショートカットが似合う、
凄く可愛い人。
スーツ姿だけど、
学生さんに見える。
「真澄心和です。」
「因みに、あんまり敬語好きじゃないの。
敬語は禁止ね?」
「は…うん。わかった…。」

