その姿をみて、
何だかモヤモヤした。
彼がモテるのは当たり前だ。
それに、
好きじゃないからそう思うなんて、
可笑しな話だ。
近づけずに居ると、
彼はすっと立ち上がりこっちに来た。
「あ、
遅くなってごめんなさい…。」
「別に?
どこ行くか決まった?」
「えーっと…。
オムライスが食べたいな。」
そう言ったら、
彼は微笑んだ。
「そう言うと思った。
行こう。」
ギュっと手を握られた。
でも、
何故か怖くなかった。
優しくて大きな手…。
「心和、」
「な…なに?」
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