「心和、お兄ちゃん先に行くわ。
晩御飯、今日は食べれないと思う。」
朝食を食べ終えた陽翔は、
食器を片付けながらそう言った。
「接待があるんだよねー。
でも心和が心配だからお土産買って早く帰るからね!!」
私、
陽翔に勢いよく振る尻尾が見えました…。
「わかった。
気を付けてね。」
お皿を洗い終わった陽翔は、
私が作ったお弁当を持って、
足早に家を出た。
彼と2人きりになると、
一気に静まり返る。
「なぁ…。」
「はひ!!」
彼が食べ終わりお皿を洗っていると、
急に声をかけられた。
「はひって何だよ。」
くくくっと声を押し殺し笑う彼。
「う…うるさい!」
「今日、陽翔もいねーし、
2人でどっか食べに行くぞ。」
彼はそう提案してきた。
「どっかってドコ?」
「まだ決めてねーから考えといて。」
無責任な!!
でも…。

