「さくちゃん、
心和は思い出して泣いていたの?」





「あぁ…。
初日から泣かせた。
俺が思い出させたんだ。」








心和には深い闇があって…。



簡単には上に登れない、
深い深い闇。








「さくちゃんのせいじゃないから。」




そう言ってくれるのは、
心和の兄貴の真澄陽翔。



俺より小さくて、
女顔で、
心和とよく似て他人思いすぎる。







そして、
全てを知っている人…。










「さくちゃん、
心和を頼むね…。」




「はい…。」