「そしたら喧嘩になったその夜さ、
俺ん家に来ようとした波奈はここで…。」





切原さんは淡々と喋っているけど、
きっとその傷は癒えないんだろうな…。





「要するにね、
早く話に行っておいで!!
仲直りするなら、
今しか出来ないんだからね!!」





切原さんは私の背中を押した。




「咲哉くん、先に家に居るらしいから。」





「ありがとうございます、切原さん。」





私は切原さんに背を向け、
咲哉の家に急いだ。