「ここは…。」
「社長室ですね!!
何度か来たことがあります。」
そう言ったと同時に、
社長室の扉が開いた。
出てきたのは、
陽翔と彼だった。
出来れば会いたくなかった。
「アユ、久しぶり。」
陽翔は先輩にそう言った。
「妹の事頼んだ。」
「わかってるわよ…。」
知り合い…。
まぁ、職場が同じだし、
知り合いだとしても当たり前か。
「アユに紹介しとかないと。
コイツ、木崎咲哉。
新人で、
心和の婚約者。」
「…はっ?!
陽翔、なんで言っちゃうのよ!」
「心和ちゃん、
私はその事知ってるから。」
「知ってたんですかっ?!」

