社長室の前…。




ここに来ると昔から緊張してしまう。









彼がノックすると、

「空いてるぞ。」

と短く返事が返ってきた。






「「失礼します。」」




2人で同時に部屋に入る。






奥のデスクで書類とにらめっこしているのは、
中年なのに若々しくて、
無駄に大人カッコいい、
社長の叔父様。






30代後半にしか見えないんだよね…。








「ここちゃん!!」




叔父様は私の顔を見るや否や、
子どもっぽい可愛らしい笑みを浮かべた。






「咲哉くん、
やっと紹介する気になったのかい?」




「ええ…。
社長のお陰でここまで来れたので…。」