1歳年上の陽翔は、
この会社の時期社長と言われている。






ここは私たちの両親の知り合いの会社。





社長夫妻に子供がいないから、
陽翔がゆくゆくは継ぐことになるのだと。





「さくちゃん、
もう来てたんだね。」




「陽翔の知り合い?」




「まあね。」








陽翔はそう言うと、
人懐っこい笑みが消えた。






「心和、
大事な話があるんだよね。」



「?」






陽翔はこういう時、
大抵大事な話をするか、
突拍子も無いことを言い出す。








そして、
その予感は的中してしまうのだ。