ココロ大雨警報

土曜日。今日は学校に行く必要もない。
もちろん、日向に会う必要もない。

「美羽ー!お友達来てるわよ?」

友達…?那月かな?
誰だか言ってよお母さん…

「美羽の彼氏かしら?かっこいいわね〜、ゆっくりしてっていいわよ!ふふっ」

え?お母さんなにいってるの?
那月は女の子…の、はず…

「いえ、ちょっと話したいだけなんで」

この…声は…

「あら、そう?あ、美羽!遅いわねぇ、お友達が来てるのに。」

うそ…だよね…?

「美羽、いきなり来てごめんな。話がしたくて…」

目の前にいたのは

「日向…」

誰よりも愛おしくて今、誰よりも会いたくない相手だった。けど、断る理由もなくて、ちょっと嬉しくて…

「大丈夫。そこの公園で話そう?」

お母さんに少し出掛けると告げ、私は日向と公園まで行った。公園まで2人共一言も話さなかった。

公園について先に口を開いたのは日向だった。

「美羽、ごめんな。俺さ…」

”ごめん”と告げられるのが怖くて私は日向の言葉を遮った。

「日向…っ!ごめんは、もう、いらない…から…」

震えた声で、精一杯の一言。

「美羽、違うんだ。聞いてくれる?」

違うってなにが…?

「う…ん」

時計は14時を回っていた。