17歳─恋のはじまり─

あたしの返事に
今度は瑛司がホッとした顔をする。

あたしは…、

あれ以来本当に
瑛司とどう関わったら
いいのか解らなくて…


瑛司が想ってくれてたのは
素直に嬉しいけど、

どちらかに気持ちがあると
こんなにもぎこちなくなるなんて


────思わなかった。


でもあたしは
佐々木くんが好きということを

瑛司に言えない。


瑛司がまだ返事はいらない、
そう言ったから…


「もしさ、祭り無理だったら文化祭な」

「文化祭?」

「夏休み明けたらすぐあんじゃん」

「あー、そっか」

「だから祭り無理だったら、一緒に回ろうぜ」

「うん、分かった」