17歳─恋のはじまり─

自分のクラスじゃない
教室に取り残されたあたしは、

瑛司が出て行った後
自分の教室に戻って。


ガラ…と扉を開けた。


「え…」



入ってすぐ
千紗の目が見開く。

誰も居ない教室に
ただ1人…、

佐々木くんが居て。



「なんだ、都築か…」

「な、何してるの?」



佐々木くんが放課後、

こうやって残ってるなんて
初めてなんじゃないの…?


「見て分かんねぇ?テスト勉強」

「へ、テスト勉強!?」