17歳─恋のはじまり─

そう自覚すると、

急にあたしまで
恥ずかしくなって。


「うん…」


短い返事をするのが
精一杯だった。


少しずつ、

あたし達の関係に
変化が出ているのかなとか、

何かが始まりそうで
始まらないような

この感じが心地良くて。


初めてのこの感覚に
あたしはこの時酔いしれてたんだ。



「あ、佐々木くん!」

「?」

「連絡先まだ知らないから、交換しよ」

「ああ…、そうだな」