17歳─恋のはじまり─

ザワザワと騒ぐ皆の中で
立夏が驚く。

あの佐々木が、
千紗に自分から挨拶した…?


『友達になる!』


千紗…、まじで…?



「おー、号令ーって…珍しいな、お前」

「……どーも」



担任が教室に入るなり
佐々木くんと会話。

千紗がそれを見て
ふふ、と笑った。


佐々木くんが鞄から
教科書を出してた…

それって授業受けるつもりだ
ってことだよね?


それが嬉しくて、

挨拶をしてくれたのも
嬉しくて、

屋上であったことなんて
吹き飛んだ。