17歳─恋のはじまり─

ホッと胸を撫で下ろす。


「………」


ん?いや、待って…

今、平均以下って言った?


「え、赤点……?」

「3つ」

「あー、ダメじゃん!期末で平均以上取らないと夏休み補習じゃん」

「じゃぁ祭りは無理だな。わりーな」

「………」



あたしに背中を向けたまま
話す佐々木くんに、

あたしはムッと口を尖らせる。


あたしの目を見ない、
投げやりな言い方、

その姿が“全部どうでもいい”

そう訴えてるように
思えて。


────悔しい。