17歳─恋のはじまり─

「よしっ、じゃぁ祭りに行こう!」

「は?祭り?」



千紗がガバッと座り込んで
佐々木を見る。

視界には、
眉間にしわを寄せた佐々木。



「もうすぐ夏休みじゃん。夏と言えば、祭りと花火!」

「……行かねーよ」

「何でよー!行こうよー…ね?」

「………」

「ねぇってばー」



ユサユサと
佐々木の身体を揺らす。

千紗のしつこい誘いに、


「あーもう!分かったから揺らすな!」


佐々木が折れた。