17歳─恋のはじまり─


「だけど、放っとけって言われたんでしょ?だったらもう、構わない方がいいんじゃないの?」

「昨日は優しかったのに?…無理だよ」

「…………」



それってつまり、
佐々木が気になるってこと?

立夏がはぁ…と溜め息。


瑛司くんが本当に不憫だ…



「千紗がそう思うなら仕方ないけどさ、あたしは反対だよ。なんかあってからじゃ遅いし、ましてや噂が全部違うなんて限らないでしょ」

「………そうだけど」



納得いかないのか
口を尖らせる千紗に、

立夏がまた溜め息。


千紗は納得するまで
とことんのめり込む癖がある。