17歳─恋のはじまり─

「お、前は馬鹿か!」

「!?」


耳をグッと掴まれて
耳元でそう言われて。

キーンという効果音が
似合いそうなくらい

頭がぐあんぐあんする。



「怪我したらどうすんだよ!」

「ご、ごめん……」

「はぁー…まじ焦った…」



溜め息をつく佐々木に
千紗がシュンとした。


確かにもし佐々木くんが
支えてくれてなかったら、

あたしは怪我を
していたかもしれない。


だけど……、


「佐々木くんが、あんなこと言うから…」

「はぁ?」


俺に構うな、
なんて言うから……