17歳─恋のはじまり─

「俺さ…」

「へ?」


1人パニックになってる
あたしを無視して、

佐々木くんが話始めて。


あたしは顔を熱くさせながらも
耳を傾けた。



「大学行くことにした…」

「大学?」

「…県外の、大学。親父の母校なんだけど…」


え、県外…?

あたしが目指してるのは
どこも県内で。


じゃぁ…やっぱり
離れちゃうってこと?



「本当は親父から後を継ぐように言われてて…でも俺、投げやりになってたからずっと反発してたんだ」

「………」

「この前、進路室で都築が学校探してるの見て、どれも県内だったから…不安だった」

「っ、」



離れると一緒に過ごす時間も
減る訳で、

ましてや違う学校で
違う分野を学ぶとなると

時間も合わせづらくなる。