17歳─恋のはじまり─

「瑛司があんなことになって、あたし何も出来なくて…凄く悲しかったし悔しかった」

「………」

「何かしたくても、知識も技術もなくて…ただ側で、祈ることしか出来なくて…」

「…うん」

「それに泣いてばかりのあたしに、おばさんも佐々木くんも…看護師さんも声をかけてくれた」



どんなに辛くても
悲しくても

あたしを気にかけてくれて。

色んな言葉をくれた。


だから…


「あたしが今度は、皆を助けたいと思ったの」


同じように病気で
苦しむ患者さんや、

その家族と友達、

色んな人の役に立ちたい、
そう思った。