17歳─恋のはじまり─

放課後。

千紗が進路調査の
プリントと睨めっこ。


誰も居ない静かな教室で
蘇る記憶。

たくさん泣いた自分、
声をかけてくれた看護師さん…


「…何やってんの」

「佐々木くん…え、佐々木くんこそ」


その時教室に入ってきた
佐々木くんは、

自分の席で帰る準備をする。


「進路室行ってた」

「え?」

「何だよ」

「いや、何でも…ないです」


佐々木くんが進路室って
何か予想出来なかったというか、

行くんだ…