17歳─恋のはじまり─

考えたらすぐに理解出来る。

何があって、
どうなったのか…


でも、

考えたくなかった。

もう声が聞けない。
もう笑いあえない。


もう、「千紗」って…

読んでくれない。

どんなに願っても、
どんなに祈っても、

時間は巻き戻せないんだ。

時間は、
待ってくれなかった。


「う…っ、く…」


ポロポロと大粒の涙が
溢れる。

あたしは、
瑛司に何もしてあげられなかった。


『好きなんだ』

『幼なじみとして、宜しくな』


どんなに後悔しても
もう遅い……


瑛司は…死んだ…