病院へ向かう途中。
佐々木が千紗の手を
離した。
「お前、まじで馬鹿」
「……」
「自分の体力まで削んな」
「だって…」
だって、
居てもたってもいられない…
日に日に瑛司が細く
弱ってく姿が、
頭から離れなくて。
行かなくちゃって、
身体が動く。
「お前だけじゃない。俺も、馬鹿だ…」
「え?」
「アイツが膝を痛めてたこと、俺も知ってた。病院に行くように勧めたけど…もっと強く言えば良かった…」
少し低いトーンで話す
佐々木くんの背中を見ながら、
あたしは耳を傾ける。
そんな話、初耳……
「お前が責任を感じなくていい。こうなることは、誰にも予測出来なかったんだ。俺も、お前も、…高倉も」
「っ、」
「誰にも、分からなかったんだ」
そして、
佐々木くんはクルッと
あたしの方へ身体を向けた。
「お前は、悪くない」
そう言われた瞬間、
あたしの目から涙が
一気に溢れて。
道路を濡らした。
佐々木が千紗の手を
離した。
「お前、まじで馬鹿」
「……」
「自分の体力まで削んな」
「だって…」
だって、
居てもたってもいられない…
日に日に瑛司が細く
弱ってく姿が、
頭から離れなくて。
行かなくちゃって、
身体が動く。
「お前だけじゃない。俺も、馬鹿だ…」
「え?」
「アイツが膝を痛めてたこと、俺も知ってた。病院に行くように勧めたけど…もっと強く言えば良かった…」
少し低いトーンで話す
佐々木くんの背中を見ながら、
あたしは耳を傾ける。
そんな話、初耳……
「お前が責任を感じなくていい。こうなることは、誰にも予測出来なかったんだ。俺も、お前も、…高倉も」
「っ、」
「誰にも、分からなかったんだ」
そして、
佐々木くんはクルッと
あたしの方へ身体を向けた。
「お前は、悪くない」
そう言われた瞬間、
あたしの目から涙が
一気に溢れて。
道路を濡らした。

