17歳─恋のはじまり─

「ちょ、あんた今日も行くの!?」

「うん」

「そんなに病院行って、千紗が倒れたらどうすんの」



放課後。

いつものようにすぐ
教室を出て行こうとする
千紗の腕を立夏が掴んだ。


毎日毎日暇さえあれば
見舞いに向かう千紗に、

立夏が心配そうに
千紗を見る。


「あたしは大丈夫だよ」

「大丈夫って、そんな顔で何言ってんの」


目の下にクマを作って
テスト期間中なのに…

千紗のことだから、

自分が納得するまで
向かっちゃう性格なのは知ってるけど…


「俺も一緒に行くから大丈夫」

「へ!?」