放課後。


「わ、雨…」


まさか先生に雑用頼まれるとは
思わなかったし…

今から病院行ったとしても
面会時間は1時間もない…

だけど、


「よし、走るか」


瑛司の顔を見ないと
不安になる。

千紗がタオルを頭に乗せて
昇降口を出ようとした瞬間、


「風邪引く気かよ」

「?!」


後ろから聞こえた低い声。

この声って…


「これ使えば」


そう言って
あたしの肩に何かかけられた。