17歳─恋のはじまり─

そう言うと
瑛司がぎゅっと布団を握りしめた。

こんな姿…、
千紗には見られたくなかったのに…


こんな悔しさに歪んだ俺を…


「俺、もう学校行けないんだ…」

「え?」



瑛司が窓へと顔を向けて、
肩を震わせた。

声が、震える。


涙が滲んで、
外の景色が歪んで見えた。


「っ、」


泣き叫びそうになる
この感情を無理やり押し込む。