瑛司はその間もあたしのことを
考えてたんだ。


「っ、」


そう思うと、
また涙が滲んだ。


「あ、あの!瑛司は…」


勇気を出して
看護師に話しかける。

すると看護師はニコッと笑って。


「大丈夫ですよ。手術は成功しましたし、今日は念のためICUに入りますが、安定すれば明日には一般病棟に転棟しますからね」

「……良かっ、た…」



あたしのホッとした顔に
看護師はベッドをICUへ移動していった。

大きな窓から少しだけ
瑛司が見えたけど、

すぐにシャッとカーテンを閉められて。


「…………」


見えなくなっちゃった…