17歳─恋のはじまり─

「千紗ちゃんのせいじゃない」

「……?」



廊下に座り込んで
ただ涙を落とすあたしに

おばさんはそう言った。


「…瑛司が、病気になったのは千紗ちゃんのせいじゃないのよ?」

「っ」


おばさんだって
辛いはずなのに…

あたしの乱れっぷりに
心配してくれてる。


あたしは、
バカだ………


そう思って、
あたしが立ち上がった途端
パッと手術中の文字が消えて。

大きな扉が開いた。


「!」


ガラガラとベッドを
看護師が動かしてくる。


「高倉さん、お話がありますので今から来て下さいますか」

「あ、はい」


運ばれてくベッドの後
先生が出てきて。

おばさん達はそのまま先生と
消えていった。