17歳─恋のはじまり─

あたしはただ
お母さんの後を着いて行って。

その間、どこに向かうのか
分からない恐怖と闘っていた。


嫌な予感しかしない…


そして、
着いたのは……


「千紗ちゃん…」


病院の端っこで。

目に入ったのは、

“手術中”の文字。


と、大きな扉の前で、

目を真っ赤にしている
瑛司のお母さんの姿と

寄り添うおじさんの姿。


「……え、」


状況が飲み込めない…