「…言えない」
「…へ?」
「だけど、お前は行くな!」
「…何、それ。離して!あたし行かなくちゃ」
ブンブンと掴まれた腕を
あたしは必死に振った。
なのに、
佐々木くんの手の力は
増すばかりで。
「お母さんが、早く来なさいって言ったの。慌てた声で、そう言ったの」
「っ」
「…あたしは、瑛司のとこに行かなくちゃいけない!」
涙目で都築が
俺を見た。
泣いてるくせに、
力強い目で。
だけど、
今行かせたら都築は
もう俺と話さないかもしれない。
「…行く、な」
「…っ」
「行くな…!」
気づいたら俺は
自分の感情を都築にぶつけてた。
「…へ?」
「だけど、お前は行くな!」
「…何、それ。離して!あたし行かなくちゃ」
ブンブンと掴まれた腕を
あたしは必死に振った。
なのに、
佐々木くんの手の力は
増すばかりで。
「お母さんが、早く来なさいって言ったの。慌てた声で、そう言ったの」
「っ」
「…あたしは、瑛司のとこに行かなくちゃいけない!」
涙目で都築が
俺を見た。
泣いてるくせに、
力強い目で。
だけど、
今行かせたら都築は
もう俺と話さないかもしれない。
「…行く、な」
「…っ」
「行くな…!」
気づいたら俺は
自分の感情を都築にぶつけてた。

