17歳─恋のはじまり─

「っつ……」



文化祭が終わる頃には
膝の痛みがピークで。

顔が歪む。


───まだ、

もうちょっとだけ…


痛みに堪えながら、
瑛司が口を開いた。



「千紗、」

「ん?」


後夜祭の終了間際、
誰も居ない教室で。

真剣な表情を向ける瑛司に
千紗の心臓が跳ねた。


「…好きだ」

「え?」

「千紗が、ずっと好きだった」

「…瑛司?」