17歳─恋のはじまり─

「え、マジで?」

「え、って……瑛司が言ったんでしょ」

「そうだけど、いいのか?」

「?」

「いや、何でもない」



本当は佐々木と
回るんじゃないかって思ってたから、

少しビックリした。


だけど…、

これが千紗と学校で
作れる思い出になるかもしれない。


「………さんきゅ。明日は楽しもうな!」


だから、

笑え。

今日と明日は笑え!


「じゃ、じゃぁ、あたし明日は13時から休憩予定だから」

「ん、分かった」


少し照れくさそうに
千紗が笑うと、

図書室を出て行った。