その頃校舎の隅っこにある
静かな図書室で、

「…………」


瑛司が1冊の本を手に取った。

その本を持って、
パソコンの前に行くと電源を入れて。

席に着く。


ドキドキと脈が速くなるのが
自分でもわかる。

それでもパソコンが起動している間、
パラパラと本をめくっていく。


この本は、


──────医学書。


ズキンと痛む右膝。
熱感。腫れ。


悪化していく右膝。


パソコンが起動すると、
すぐに症状を検索した。


「………っ」

すぐに出てきた病名に、
ドクンと心臓が跳ねる。


その病名を医学書でも
探して、

ネットと医学書を照らし合わせた。