バタバタ……


「瑛司!ごめん!!」

「おっせーよ。おばさんのケーキ買いに行くんだろ」

「ごめんごめん」



千紗が慌てて靴を
履き替える。

その姿を見ながら、

瑛司が右足を
庇うかのように歩き出した。



「ん?」

「何?」

「なんか瑛司臭くない?」

「臭っ…!?や、多分…湿布…」

「え?」



右膝が痛くて
保健室で湿布をもらったんだよな…

やっぱ匂うか。


瑛司が苦笑いをした。