17歳─恋のはじまり─

「佐々……木くん…?」

「っ、」



手で顔を隠す佐々木くんに
あたしは服を握った手に

力を入れた。


やっぱり佐々木くんは、
何かを抱えてるんだ…


そう思うと居ても立っても
いられなくて、

あたしは佐々木くんを
抱きしめた。



「大丈夫!大丈夫だから…」


佐々木くんが何に
苦しんでるのか

何も知らないのに、

あたしから出たのは
そんな言葉で。


だけど…、

何もしてられずには
居られなかったんだ。