~*加賀野 琉聖*~side
倉庫の近くにあるハンモックで昼寝を楽しんでいたら、不良校の敷地内に女がいた。
ロングストレートの髪を持つ女。
ガラッ
「あ、琉聖~おはよーん♪」
「あぁ…」
俺に話しかけるのは、七瀬 薫。
「今日、転校生来るんだってよー(笑)」
「(梓の事か…)そうみたいだな。」
「うっそ?知ってたの?いがーい!」
「うっせぇ。」
「ちょっと~薫ルン~女の子ー?」
「女の子だってよー♪」
間延びしたような声で話すのは、南 夏樹
今日は一段とだるそうにしている。
「(また、女の相手でもしてたんだろ)…。薫。転校生と仲良くしてれ。」
「うえっ?!う、うん。わかった。珍しいね、琉聖がそんな事言うなんて。」
「あの女。俺のにする。」
あ、つい言ってしまった……。
だけど、もう遅かった。
「うえぇぇぇぇええつ?!!!マジでか?!遊び?」
「殺すぞ。」
「はぃ。すみません。(本気なんだ)」
「めっずらしぃ~琉聖が本気なんてぇ~」
「( ・_・)」
「え?何その顔…。夏樹悲しぃ~」
勝手に悲しんどけ。
ねみぃ…。
~*七瀬 薫*~side
本当に、珍しいなぁー。琉聖が本気になるなんて。
どんな子なんだろ。
思わず笑いがこみ上げる。
そして、教室に入ってきたのはストレートで黒髪の美乃 梓ちゃん。
スタイル抜群で色白。
可愛いと言ったら可愛い方なのに。
みなみちゃんったら……。
「初めまして~俺、南 夏樹~よろ…。
あんま可愛くない。」
爆弾発言にも程があるよ!
仮にも、琉聖の好きな子なのに『あんま可愛くない』ってどーよっ!
あーぁ、琉聖不機嫌だよ。
「南ちゃんっ最低!」
「え~?世界中の可愛い子ちゃん相手した俺のが言うんだよ?これは、可愛くない。」
はぁ、南ちゃん…。
もう、取り返しのつかない馬鹿だね。
俺は俺で、琉聖を応援しないとなっ♪
脇役side end


