「んじゃー…美乃。お前の席は加賀野の隣りな。」
「はぁい…」
お決まりの用に琉聖の隣りが空いていて、
私はそこに座らねばならない。
イケメンが隣りにいて、私の精神状態は安定を保てるのかしら……。

「ちゃんと、来れたんだな(笑)」
カッチーン。私怒ったよ。琉聖くんよ。
流石の方向音痴だとしても、わかるしっ!
だって理事長室の隣りだよっ?!
わからない方がおかしいって!

「アハハ。わかるし。」
「…?そ、そうか…(何か怒ってる?)」
「まぁ、よろしくね。加賀野さん。」
「お…おう。よろし「眠い」く…。」
琉聖の言葉を遮って『眠い』とつぶやいて、欠伸をかみ殺す。…わーたーし★
琉聖は、少しショボーンとしている様にみえる。

「あーずーちゃんっ♪」
「っふぇあっ?!」
びっくりしたぁー。
突然話しかけてきたのは、隣りの席のオレンジの髪で癖っ毛の少年。
身長は、たぶん170㎝くらいかな?
少し小柄な感じで、何となく可愛い。

「にゃははw驚かせてごめんね♪僕は七瀬 薫ってゆーのっ!よろしくね!薫ってよんで!」
「(可愛い。)うん。よろしく♪薫。」
「わぁーい!あっ!ちょっとっ!みなみちゃん!起きて!」
いきなり、寝ている前の席の人をバシバシ叩く薫。
前の席の人は、『痛いなぁ~。なによー』
と、言いながら起きあがる。

「転校生っ!女の子!」
「何だとっ!」
それからは速かった。
少し髪にウェーブがかかった黒髪の人は『女の子』とゆー単語で起き上がり。
キラースマイルを向けてくる。

「初めまして~俺、南 夏樹~よろ……」
ん?どーしたんだい?

「あんま、可愛くない。」
「(ぶっころー(^∇^))…。」
「ちょっ!みなみちゃん!最低!」
「え~?世界中の可愛い子ちゃん相手した俺が言うんだよ~?これは、可愛くない」
「(コイツ…)脳みそ腐ってんだろ。」
ありゃ?心の声がついでちゃったぁーん。
つか、世界中の可愛い子ちゃん相手したとか、とんだ、ハレンチ野郎だなっ!
おいっ!

「うっわ。ひっどーい。今ぁ、俺のこと脳みそ腐ってるっていったぁ~!もう、女ですらないなっ!」
「おうおうおう、そろそろ毛ぇ抜くよ?」
「ああぁぁぁっ2人とも落ち着いてよっ」
睨み合う私達を、ワタワタしながら止めに入る薫。
健気だね。

「まじでぇ~俺、イケメン。よろし?」
しらねぇぇえよっ!
何っ?!『よろし?』って!アホかっ!

「んー??イケメン?どこにいるのかなぁ?ハレンチ野郎なら見えるんだけどなぁーww」
「えー…いるじゃーんここにぃ~見えないのぉ~?アハ、重傷だねぇ。病院行けば」
さっきまでへらへらしていた、ハレンチは顔から笑みを消す。
こっ…怖くなんかないっ!!本当に。

「…。誰かぁーバット持ってきてーあ、ついでにコイツ押さえといて。」
「えっ?!……ちょっ待った!そこまで?!!」
「あ、ついでに口も塞ごうか(^∇^)」
「えっ?!やっ!ごごごごっごめんっ!!さーせんしたっ!」
超焦って土下座するハレンチ。
良い気分ね♪

アハハ…Sじゃないよ?