仕事場に連休をもらい
実家に帰る日。

青夜は
駅まで送ってくれた。

「ええか?わかったな?」

「もうわかってるよ!!」

「おみやげだけは
忘れたらアカンで!!」

「しつこいなぁ」

もうこの会話を
何回くり返してるか
わからない。

でも
おみやげを買ってこい
って言葉のウラには
ちゃんと帰ってこいよ
って
意味をふくんでいる事はわかっていた。


一人で新幹線に乗り
何年ぶりかに
地元におり立った。


思っていたより
緊張はしていなかった。

見慣れた街。

歩き慣れた道。

少し変わってしまった
景色もあるが
昔とさほど変わらない
町並み。


ピンポーン

自分の家なのに
よそよそしく
インターフォンを
おしてみた。