アズサは俺たちに向けて、頭の上に手でピースを作ってかざした。
男女混合チームが生まれたのは、バレーと野球だけだった。サッカーにもいることはいるのだが、控えで埋まっている。他の組も同じようなのだが、唯一違うのが、野球だけはレギュラーに女子を入れていないことだ。
今まで男子と女子に区別をしたことはやはりケガの問題である。バレーではスパイクに気をつけねばならない。サッカーでもクロスプレーなんかがある。そんなことでもやはり野球は一見平和そうに見えるが、野球は色々と厄介な事故が多い。死球、ライナー、イレギュラーバウンド、暴投などで体に当たるとあざをしかねない。いくら軟式だって、あざぐらいは残る。
そんなスポーツを、今俺たちは与えられた練習期間を活かそうとしている。こりゃだめだ、という感じである。唯一動けているのは野球部の二人、こいつらとは同じ中学校で野球をしていた連中で、仲もいい。小海と氷野だ。しかしもう三人、以外な人物がいた。それは女子三人なのだが、アズサと波和と澁だ。アズサはまだ未だにできたのかという意外さ。波和はソフトボールをやっていたという意外さ。そして澁はよく分からない。口数は少なく、特に必要以上は話さないのだが、きっちりとできている。
それにしても、この澁とは前から変なやつだとは思っていた。休み時間の時は席も立たずにイスに座ってただ本の同じページだけを眺めている。写真集ではない。小説だか評論だか、とりあえずそういう文字がある本だ。授業中では、黒板に何か書くと、文字の乱れや書き直しがなく、今まで見た中では黒板消しを使ったことがない。しかも書く速さはとんでもない。時々、先生も分からないような解説を書くので、先生の教科書は激しくめくられていた。こいつはもしや宇宙人かと思ってしまった時もあるが、ただ頭がいいだけだという結論に至る。こうして俺は自分を正当化させる。自分がいる自分の地位を認識させるためにだ。
いつか化けの皮が剥がれるだろうと期待しつつも、そんなことがないと中和する自分が逆に、不浄に見えてしまう。
男女混合チームが生まれたのは、バレーと野球だけだった。サッカーにもいることはいるのだが、控えで埋まっている。他の組も同じようなのだが、唯一違うのが、野球だけはレギュラーに女子を入れていないことだ。
今まで男子と女子に区別をしたことはやはりケガの問題である。バレーではスパイクに気をつけねばならない。サッカーでもクロスプレーなんかがある。そんなことでもやはり野球は一見平和そうに見えるが、野球は色々と厄介な事故が多い。死球、ライナー、イレギュラーバウンド、暴投などで体に当たるとあざをしかねない。いくら軟式だって、あざぐらいは残る。
そんなスポーツを、今俺たちは与えられた練習期間を活かそうとしている。こりゃだめだ、という感じである。唯一動けているのは野球部の二人、こいつらとは同じ中学校で野球をしていた連中で、仲もいい。小海と氷野だ。しかしもう三人、以外な人物がいた。それは女子三人なのだが、アズサと波和と澁だ。アズサはまだ未だにできたのかという意外さ。波和はソフトボールをやっていたという意外さ。そして澁はよく分からない。口数は少なく、特に必要以上は話さないのだが、きっちりとできている。
それにしても、この澁とは前から変なやつだとは思っていた。休み時間の時は席も立たずにイスに座ってただ本の同じページだけを眺めている。写真集ではない。小説だか評論だか、とりあえずそういう文字がある本だ。授業中では、黒板に何か書くと、文字の乱れや書き直しがなく、今まで見た中では黒板消しを使ったことがない。しかも書く速さはとんでもない。時々、先生も分からないような解説を書くので、先生の教科書は激しくめくられていた。こいつはもしや宇宙人かと思ってしまった時もあるが、ただ頭がいいだけだという結論に至る。こうして俺は自分を正当化させる。自分がいる自分の地位を認識させるためにだ。
いつか化けの皮が剥がれるだろうと期待しつつも、そんなことがないと中和する自分が逆に、不浄に見えてしまう。



