「あの…、話って…何?」


「あのね…、私、他のグループに誘われてるの。」


「…えー」


「あのさ、咲希ちゃん、1年生の時、友達、なくしたんでしょ?」


「な、なんで…?なんで、そんなこと…?」


「友達にね、聞いたの。ごめんね。


でも…そんな子と仲良くできないよ。」


今の、私なら、そんなことぐらいで友達を裏切るような子、こっちから、願い下げだ。


でも、当時の子供は、そんな子とは、仲良くしたくなくて、離れたいって、いうのが、本心で、あたしも、離れたくなかった。



(なんでよ…なんで、みんな、離れていくの?!)


でも、そんなことは言えるはずもなくて。


「……分かった。」


「うん…ごめんね。」


(謝るくらいなら、離れないでよ…)


だけど、やっぱり言えなくて。


弱いあたしは……


「……ごめん。」


謝ることしか出来なかった。


何故かは……分からない。